肩が硬くて上がらない?肩甲骨は動いていますか?

最近、肩が重くて上げるのが大変なんです……
こんな悩みお持ちでないですか?
痛みが出ていなくても、「肩が上がらない」ってことはよくあります。
その原因の一つが肩甲骨の動きが悪いことが影響しています。
おはようございます!ピラティスインストラクターのイズミです。
今回は、肩と肩甲骨に関してお伝えしますね。
肩を上げるのは肩関節と肩甲骨の動き
私たちが肩を上げるって時、 肩関節単独の動きではなく肩甲骨の動きも伴っています。
肩関節はどこですか?って聞くと、肩が動くところだけを指す方がほとんどですが、肩関節は全部で5つに分けられています。
1.肩甲上腕関節・・・肩甲骨と上腕骨で構成されています。私たちが普段、肩と言っている関節です。
2.第二肩関節・・・機能的肩関節と言って実際に関節が存在する訳ではありません。動きを見る時に使われる関節です。
3.肩鎖関節・・・肩甲骨と鎖骨で構成される関節です。動きは少ないです。
4.胸鎖関節・・・胸骨と鎖骨で構成される関節です。体の中心に近い部分です。
5.肩甲胸郭関節・・・肩甲骨と胸郭で構成されます。これも実際に関節が存在する訳ではありません。肩甲骨の動きは、この関節でみられます。
今回は肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節を中心にお伝えします。
肩甲上腕関節
肩甲上腕関節は「肩甲骨」と「上腕骨」で構成される関節になります。
あなたが「肩」と指差す部分です。
肩甲上腕関節は「球関節」と言われる関節形状をしており、動きの大きい関節になります。
関節の動きが大きい分、安定性が少なく、靭帯や筋肉の機能が大事になります。
肩甲胸郭関節
肩甲胸郭関節は「肩甲骨」と「胸郭」で構成されます。
肩甲骨は肋骨に張り付くような形で位置しているため、この関節上で動くことが可能です。
肩甲骨の運動などで肩甲骨を動かす時は、この肩甲胸郭関節の動きがメインになります。
肩甲胸郭関節は周りの筋肉の影響を受けやすく、周りの筋肉が硬くなっていたり、筋力のバランスが悪いと、肩甲骨の位置が内側や外側にずれたりします。
肩を上げるのは,「上腕骨」と「肩甲骨」の運動
「肩を上げる」と言う時、「上腕骨」と「肩甲骨」が動いています。
肩関節の運動には「肩甲上腕リズム」というのがあり、肩甲骨と上腕骨の動きを表しています。
肩甲上腕リズムは肩の動きには、肩甲骨と上腕骨の動きが協調しているを表しており「肩甲骨:上腕骨=1:2」です。
私たちの肩は真上に上がります。
肩の参考可動域は180°となっており、腕がまっすぐ上に伸びた状態ですね。
180°は肩甲骨と上腕骨が1:2の関係で構成されているので、肩甲骨で60°、上腕骨が120°動くことになります。
肩関節の動き180°
肩甲骨・・・60°
上腕骨・・・120°
単純に上腕骨が動いたとしても、肩甲骨が動かなければ、120°しか上がりません。
肩甲骨が全く動かないことはないのですが、肩甲骨の動きが少なくなっていることは多々あります。
上腕骨と連動して肩甲骨は動いてきます。
このバランスが崩れた時に、肩が上がらなくなることが多いです。
肩甲骨は胸郭に張り付いている
肩甲胸郭関節を構成するのは、肩甲骨と胸郭です。
胸郭は「肋骨」「胸椎」「胸骨」のことで、肩甲骨が接しているのは肋骨の部分です。
肩甲骨の動きは、肋骨上で肩甲骨が動くことによって可能になります。
肩甲骨の動きは全部で6方向あり、この6方向の動きを獲得することで肩の運動が可能になります。
肩甲骨を動かしてみよう
肩の動きが悪いからと肩だけをみるのではなく、肩甲骨の動きもみてみましょう。
想像以上に動きが少なくて驚くと思います。
肩甲骨は、肩関節の運動の土台となる部分です。
土台となる肩甲骨には「安定性」が求められます。
しかし、肩甲骨の動きが少なくなっていると、安定ではなく「固定」になってしまいます。
固定した肩甲骨では、自由な上腕骨の運動を促すことは難しいです。
肩の動きを高めたいなら、肩甲骨の動きを高めることも大事ですよ。